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2015年3月

花粉症の救世主!? 免疫療法 《Vol.43》

まだまだ寒い日が続いていますが、春に向かって徐々に木々も芽吹いてきました。春が来るのはうれしいことですが、花粉症の季節の始まりでもあります。
今回は、内服薬や外用薬の治療ほど一般的ではありませんが、アレルギーの「免疫療法」という治療方法についてご説明したいと思います。

症状免疫療法とは?

免疫療法とは、病気の原因となる物質をあえて少ない量から徐々に体内に入れ、アレルギー反応を緩やかにする事を目的とした治療方法です。既存の飲み薬は、スギ花粉で引き起こされる症状を改善させるものでしたが、この免疫療法は事前に治療を開始してスギ花粉症の症状が出ないように予防するというものです。

免疫療法は、現状では唯一の花粉症を治し得る治療法とされていますが、全員に効果があるとは限りません。しかし、全体的の80%以上の方には効果があると言われています。

免疫療法の種類と方法

免疫療法には、「注射」と「舌下療法」があります。ここでは舌下療法について詳しくご説明します。
 

舌下療法の方法ですが、シダトレンという名前のスギ花粉を含むエキスを舌の下に滴下し、舌の下に保持したまま2分間そっとしておき、その後に飲み込みます。これを最初の2週間で徐々に量を増やしていき、3週目からは同じ量の薬を毎日舌下投与します。 1 回目の舌下投与の際は、患者の変化を専門医が見ながら医療機関で行ないますが、以降は毎日自宅で行う事が可能です。

この治療は、スギ花粉の飛散が始まる3ヶ月以上前から開始すると効果的で、安全に行なうために花粉の飛散する時期には開始できません。ですので、1月中旬から5月末は治療を開始できないと考えてください。毎日の通院は不要ですが、最初は2週間に1回、その後も月に1回の通院が必要です。

またこの薬はどこでも処方できる訳ではなく、あらかじめ教育講習を受けた医師しか処方することができません。インターネット等であらかじめ処方可能な医療機関を確認してから受診しましょう。


この舌下療法は、重篤な副反応はきわめて稀(海外での実績)で、従来の注射による方法よりかなり安全とされています。しかし、軽い副反応はありますので、治療時にはその点をよく理解しておく必要があります。

また、毎日の舌下投与を4年以上も行ないますので、従来通り花粉の時期の数ヶ月間だけ、飲み薬等での治療を繰り返すほうがよいか、毎日舌下免疫療法をするのがよいかを専門医と共に考えていく必要があります。
 

株式会社メディエイト産業医 望月香織 (Kaori Mochizuki M.D)