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2014年12月

エボラ出血熱とは? 《Vol.40》

年末年始、海外へご旅行される予定の方も多いのではないでしょうか。
現在、世界には様々な感染症が流行しています。今回は、西アフリカを中心に世界各地への蔓延が危惧されている、エボラ出血熱についてご紹介します。

エボラ出血熱とはどのような病気?

エボラ出血熱は、エボラウイルスによる感染症です。感染すると、2~21日(通常は7~10日)の潜伏期の後、突然の発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、咽頭痛等の症状を呈します。次いで、嘔吐、下痢、胸部痛、出血(吐血、下血)等の症状が現れます。現在、有効なワクチンや特異的な治療法はありません。

どのように感染するの?

エボラウイルスに感染し、症状が出ている患者の体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)や、それらに汚染された物質に十分な防護なしに触れた際、ウイルスが傷口や粘膜から侵入することで感染します。しかし一般的に、症状のない患者からは感染せず、空気感染もしません。インフルエンザのように、咳やくしゃみを介して感染する疾患とは異なり、簡単にヒトからヒトに伝播する病気ではありません。

エボラ出血熱が日本国内で発生する可能性は?

現時点では国内で発生するリスクは低いと考えられまが、すでに欧米諸国でみられたとおり、国内で患者が発生する可能性はゼロではありません。国内での発生に備えて体制が整えられています。

アフリカの発生国を旅行しても大丈夫?

アフリカの発生国から帰国・入国する際は、各空港の検疫ブースで、アフリカの発生国に滞在していた旨を検疫官に告げましょう。入国後も、21日以内に突然の発熱や頭痛などの症状がみられた場合は、速やかに電話にて最寄りの保健所又は検疫所に連絡しましょう。

平成26年10月21日時点において、日本の外務省は、ギニア・シエラレオネ・リベリアについて、不要不急の渡航は延期するよう呼びかけています。

(厚生労働省HP 「エボラ出血熱に関するQ&A」参照)

Doctor's Comment ~ ドクターズ コメント ~

エボラ出血熱が西アフリカでまん延しています。スペインやアメリカでも、この地域からの帰国者の中に感染者が確認されています。また限定的ではありますが、二次感染の事例も見られています。

海外出張者・駐在員を有する企業においても、万一に備え、現実的な対応を事前に協議しておく必要性が出てきました。企業や産業医は就業者に対し、エボラ出血熱に関する正確な医療情報の提供や、感染状況に変化があった場合の情報発信・伝達を迅速に行いましょう。まずは感染症に対する不安やパニックを防ぐ事が大切です。

また、発生国へ渡航した就業者に対し、渡航中~帰国直前~直後の体調を報告をさせ、渡航後 約1か月程度の間に発熱・関節痛などの症状が現れた場合には、地域の医療機関を受診することは控え、まず保健所に連絡しましょう。そして保健所の指示に従い、感染症指定医療機関を受診するようにしてください。


株式会社メディエイト産業医 望月香織(Kaori Mochizuki M.D)